2012/02/04

風邪と夢と恐怖の話

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10年ぶりくらいに,本格的に寝込んでしまうような風邪を引いた.

昔から,風邪を引いたときに決まってみていた夢があった.モノの大きさと重さの感覚が途方もなくズレていく夢.たとえば,飛行機から落とされるダンボール箱が,家ほどの巨大な大きさだけれどマッチ箱ほどの軽さしかないように感じられたりする.この夢が,とても怖かった.…今でもたぶん怖い.

今回,この夢が久々に見られるかなと,なかば期待しつつ横になっていた.一度だけ,その入口くらいのところに達したのだけれど,上述のズレを自己解決してしまい,結局久々の再会は果たせなかった.

自己解決の方法は,おぼろげに覚えている.大きさや重さの感覚がズレはじめたら,その対象に集中して,ズレを客観的に評価する.それは指だから,そんなに大きかったり重かったりしない,というふうに.そうすると,ズレが怖くなくなる.または,ズレがだんだんなくなっていく.どうもこんな感じに自己解決していた気がする.

だから何だと言われると困ってしまうので,一般化して教訓めいたことでも書いてみる.

人は,恐怖の予感を感じると,意図せずとも,対象から目を背けてしまう.そうすると,恐怖の感情は自分のなかで,正のフィードバック的に膨れはじめて,そのうち正常な判断力を奪う.つまり,恐怖から逃げようとすると,かえって恐怖にとらえられてしまう.

恐怖を感じたときには,恐怖を抱いている対象と,恐怖を感じている自分を,きちんと認識して冷静に評価する.それによって,対象が怖いものではないことがわかったり,恐怖を感じている自分がなくなったりする.

こんなことが言えるかもしれない.


そんなわけで,風邪自体は,48時間,寝たり起きたりを繰り返していたら,なんとか回復しました.私にとっては,とにかく眠ることが,体調不良を治すためのもっとも有効な対処法のようです.

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